長ぁ~~い夏。
連続夏日の記録的な日数。
そんな日々も今は昔…
あっという間に最高気温も10℃台、最低気温は10℃を下回ることになりましたね。
Tシャツ一枚で過ごせていたのに、ワタクシもパーカーの上にさらに上着を着ていますし、朝は自転車に手袋もする日もあります。
冷えのパターン
身体が冷えるには、大きく2パターンあります。
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身体に過剰な冷えが存在している(実寒)
外気が冷えて、それ(風寒邪)が身体に襲い来る場合、温めるエネルギーが身体にしっかり備わっていたとしても、過剰に冷えが侵入してくれば冷えてしまいます。
漢方では過剰を「実」と言うので、冷えが過剰であれば「実寒」と呼びます。
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温める力が弱まっている(虚寒・陽虚)
何かしらの原因により温めるエネルギー(陽気)が減少している場合、過剰に冷えが無くとも、相対的に冷えの力が上回っているために、身体に冷えを感じてしまいます。
漢方では、必要なエネルギーが足りないことを「虚」と言うので、陽気が足りないのであれば「陽虚」と呼び、陽虚による冷えを「虚寒」と呼びます。
温めるエネルギーが不足していれば、必然的に体外から冷えも侵入しやすくなりますので、実は、陽虚の人は、実寒も招きやすいです。
冷えの対策
実寒の場合、外から余計なモノが侵入してきているので、どうすればいいのか?
それは当然追い出せばいいわけです。勝手に家に入ってきた人がいたら、追い出しますね。
それが、漢方では葛根湯であったり、麻黄湯であったりするのです。
一方で、虚寒(陽虚)の場合は、どうするか?
実寒を招いていないという条件であれば、冷えが過剰にあるのではないため、不足している温めるエネルギーを増やして元に戻してあげるといいんですね。
へこんだ道路は埋めなければいけないのと同じです。
漢方では、人参湯(理中湯)や大建中湯などを使用することがあります。
※症状によって、漢方薬のチョイスは変わります。
日常生活での養生
日常的には、手首・足首・首元を冷やさないようにする、冷たい飲食を控える、ショウガやシナモンなど身体を温める食材を取り入れるなどは重要です。
また、身体の主な熱源になりうる筋肉をしっかり維持し、運動することで冷えを避けることもできます。
もちろん、充分な睡眠も必要です。