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映画「ヒキタさん!ご懐妊ですよ」

奥さんとまもなく1歳を迎えようとする娘が寝たあと、夜更かしの僕は、撮り溜めたドラマや映画を見る。

いや、正確には、普通にTVでバラエティを見ることもあるけれど、HDD容量問題もあり、どんどん見なければいけない事態もあって、撮り溜めた方が優先されることがある。

それはどうでもいいのだけれど、最近WOWOWで録画した「ヒキタさん!ご懐妊ですよ」を見た。

 

(ここからはネタバレがあるかもしれません!ご注意ください!)

 

50手前でライターの旦那さん(松重豊)とずっと年下の奥さん(北川景子)が、妊活に奮闘するストーリー。

もともとは子供はいなくてもいいと思っていた夫だが、「ヒキタさんの子供が欲しい」という妻の夢を一緒に追いかけ始める。

自然に子作り始めればできると思っていたのに…できない。

病院に行って検査をする。

奥さんには特に問題はない。

問題は俺だ。精子が動いていない…。

そこから、ヒキタさんは“駄目金玉”を改善すべく、酒を断ち(時には飲んでしまうけれど)、食事に運動、金玉冷却など頑張るのです。

 

タイミング⇒人工授精⇒体外受精と段階は進みます。

その間に、担当編集者の男(濱田岳)は、奥さんに子供ができ、浮気相手に子供ができ…「お前の金玉が欲しい!」と憤ることもあります(笑)

 

妊活スタートから数年間を描いていて、100分程の作品。

明るく前向きに妊活に取り組む夫婦ではあるが、その数年間に悲喜こもごもある。

以前、深田恭子と松山ケンイチが「隣の家族は青く見える」というドラマで、妊活をする夫婦を演じていた。

ヒキタさん夫婦、ドラマの深田&松山夫婦それぞれにそれぞれの想いがあり、それぞれの妊活がある。

「あり得ないよ」と言い切れないリアルがそこにあった。

経験者としては、感情移入しないではいられない作品たちでもある。

漢方を含め、医学というものは、生命の誕生に、もしかしたらせまることはできても、環境・お膳立てはできても、それ自体には触れることができない。最後に、作中でのヒキタさんのセリフ。

 

「たった1匹の精子が卵子に食い込んで、受精して、子どもが普通に産まれることだけで、神様が担当するくらいの奇跡なのだ。」